悪魔VS司法

映画観ました『エミリーローズ』です。ホラー映画ですが、なかなか面白い展開が含まれていました。

アメリカの女子大生、エミリー=ローズはどうやら悪魔”ルシフェル”に取り付かれてしまった模様。どんどん衰弱し、奇怪な言動や行動が多くなります。当初は精神科に通いつつも、信心深い両親の勧めで神父様の悪魔祓いを受けます。悪魔祓いは失敗して、数日後に奇怪な衰弱死となります。その後、悪魔祓いをした神父が、女子大生の死について刑事裁判にかけられます。
って事があった後の裁判の話が本筋。検察と弁護のそれぞれの主張は以下のように。
検察…過失致死罪。精神科医の処方した薬をやめるように進めたことが、被害者の死に直接関与しているから。
弁護…無罪。そもそも病気ではない。診断と処方が間違っている。
検察は、被害者が病気であり意思は適切な処方をした事を証明しようとする。逆に弁護士は、医師の診断のような病気ではなく、診断と処方が間違っている事を証明しようとする。が、名だたる精神科・神経科の医師たちの証言により、弁護側は圧倒的に不利に話は進みます。そこで弁護側は論点を一転して、被害者に悪魔が取り付いていた事を証明しようとする。「病気の証明VS悪魔の証明」に論点は移ります。しかも、悪魔を科学的に証明しようと、そちらの専門家を証人に立たせます。コレには検察側も一筋には対応できない。悪魔付きの専門家によれば、処方された精神安定剤が、脳の活動を抑制させたためにかえって悪魔に取り入られる隙を作り出したと証言。この薬を服用していなければ、悪魔祓いの儀式は成功していたかもしれないとも証言。
最後には、神父は有罪になるけど、刑の執行はされないというハッピーエンドでした。
すごいです、「科学的悪魔証明VS現代司法」。
小生の中の、おバカなバッカスも誰か追い払ってください。